通販サイトにおけるコンバージョン率の主な意味は、サイトへのアクセス数の中から商品が売れた件数の割合です。集客が成功しても、大部分の人が商品を買ってくれなければ売り上げは増えません。この記事では、私の経験をもとに通販サイトのコンバージョン率を上げる方法を紹介しています。
写真を改善する
通販サイトにおいて、商品の写真は非常に重要です。なぜなら、多くの人は写真を見て気になる商品を探すからです。
例えば、サイトのトップページや商品一覧に表示されている写真を見て、そこから気になる商品をクリックして詳しい説明を読んでいくはずです。写真を見ずに、いきなり文章を読む人は少ないでしょう。
魅力的な写真を撮影する最良の方法は、プロのカメラマンに依頼をすることです。カメラマンにも得意分野があるでしょうから、風景写真や人物写真が得意な人よりかは、商品の物撮りに慣れた人がベストです。
私はプロカメラマンが通販の商品を撮影するところに立ち会ったことがあります。商品の配置の仕方やライトの当て方など、素人では分からない本格的な撮影をしていました。撮影した写真はより魅力的に見えるように加工を行い、適切なサイズにトリミングして納品してもらいました。
せっかくプロカメラマンに撮影を依頼したときは、撮影した写真の権利もきちんと確認しておきましょう。通販サイトだけでしか使えないような契約では後で困る可能性があります。例えば、ブログ、SNS、チラシ、ポスター、ディスプレイ広告など、通販サイト以外でも自由に使えるように使用の許可を得ておきましょう。
ただし、商品の数が多い通販サイトの場合、全てをプロカメラマンに依頼をしていると費用が高額になる可能性があります。写真にお金をかけられないのであれば、自分たちで撮影するしかありません。一眼レフカメラを持っているようなアマチュアカメラマンが社内のスタッフにいる場合は、その人にお願いするのが良いでしょう。
私もプロカメラマンではありませんが、通販の撮影を手伝った経験が何度もあります。その際は、以下のようなことに注意していました。
- 商品にピントが合っていること
- 背景に不要なものが写っていないこと
- ライトを当てるか自然光でなるべく明るい場所で撮影すること
- 必要に応じてトリミングや圧縮を行うこと
トップページなどで大々的に宣伝する目玉商品だけをプロカメラマンに依頼する方法もあります。予算の範囲内で、どれだけ写真にコストをかけるのか検討してみてください。
文章を改善する
通販サイトの場合、魅力的な写真があれば文章は重要ではないという意見もあります。しかし、どうせなら写真と文章の両方にこだわりましょう。
もちろん、文章が多すぎて読む気力がなくなるのは良くありません。その逆で、文章が少なすぎて商品の魅力が伝わらないことも問題です。どちらかと言えば、後者のサイトの方が多いような気がします。
その商品が他とは違う魅力は何か、原材料、味、デザイン、値段など様々な観点からPRしましょう。さらに、購入者の口コミを掲載すれば参考になります。サイトの訪問者が知りたいと思う情報を網羅的に書けば検索エンジンからの評価が高まり、アクセス数が増える可能性も期待できます。
また、トップページや目玉商品に関しては、プロのコピーライターに依頼をして目を引くようなキャッチコピーを考えてもらう方法もあります。「ココナラ」や「ランサーズ」などのサイトを使えば、少額で簡単にキャッチコピーの制作を依頼できます。
商品を改善する
どんなに商品ページが良くなるように頑張っても、なぜか売れないことがあります。それは、残念ながら商品自体に魅力がない可能性があります。
商品のパッケージやネーミングをターゲットとする客層向けに変えることで、ある程度は魅力を上げることができるかもしれません。しかし、その通販サイトでなくても他の大手サイトで購入できるものは、何かしらの特典がないと売りにくいです。例えば、値段が安い、おまけをもらえるといった明確なメリットがあることが理想です。
ただし、特典をつければ利益は減るため、商品自体を見直す必要があるかもしれません。長期的には、そのショップでしか手に入らないオリジナルの商品を充実させるように、商品開発にも力を入れるのが良いでしょう。
サイトデザインを改善する
商品ページの写真や文章を改善するだけではなく、サイト全体のデザインを改善することも大切です。
極端な例を挙げれば、女性向けの可愛い商品を販売しているのに、サイトのメインカラーが暗ければ売れないかもしれません。また、高級な商品を販売しているのに、可愛い背景でフォントがゴシック体なら売れないかもしれません。
見た目だけではなく、ページの表示が遅い、ボタンがクリックしにくいといった使い勝手の部分についても改善を行いましょう。おしゃれなデザインすぎて、使いにくいサイトも見かけます。デザインと使い勝手のバランスがとれたシンプルなサイトがおすすめです。
致命的なことは、通販サイトがスマホ対応されていないことです。現在はパソコンよりもスマホやタブレットでサイトを閲覧する人が多い時代です。スマホで見たときにサイトのデザインが崩れていれば、商品を買ってくれる可能性は低く、すぐに離脱されるかもしれません。
ランディングページを制作する
ランディングページとは、サイトの入り口となるページのことです。イメージとしては、広告をクリックしたときに表示される縦に長いページです。
写真や文章、デザインにこだわれば、それだけコンバージョン率は上がります。しかし、商品の数が多い通販サイトでは、全ての商品でこだわることは難しい可能性があります。そこで、これは売りたいという目玉商品についてのみ、Web制作のプロに依頼をしてランディングページを作ります。
ランディングページを制作したら、トップページの目立つ場所にバナー画像を掲載して誘導します。また、広告やSNSなどからも積極的に誘導を行います。
値引きセールを行う
値引きやおまけをつけてコンバージョン率を高めます。値引きは無期限に行うのではなく、期間を設定するのが良いと思います。無期限だと「今は買わなくていいや」となってしまうかもしれません。
値引きを行えば購入の件数は増える可能性がありますが、その代わりに値引きを行った商品1件あたりの利益は減ります。メルマガなどを利用してリピーターになってもらうことで、将来的に利益を確保することが大切です。
リピート購入してもらうために、購入者には割引クーポンを配布しても良いでしょう。忘れた頃に配布するよりかは、購入した直後に配布して、3ヶ月以内といった有効期限を設定するのが効果的だと思います。
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