アクセス数を14倍に増やしたローカルメディアの作り方

ブログの魅力は田舎に住んでいても稼げる可能性があることです。なぜなら、令和の時代になっても、Webにおける田舎の情報発信力は強くはないからです。実際に私は田舎の情報を発信するローカルメディアを制作して収入を得た経験があります。既存のサイトをリニューアルする仕事を個人で請け負い、結果としてアクセス数はリニューアル前の約14倍にまで伸びました。この記事では、私の経験をもとに、ローカルメディアを制作する方法を紹介します。

目次

設計

まず最初にサイトの設計を行います。この工程をしっかりと行うことで、失敗するリスクを減らせます。

掲載する内容

どのような情報をローカルメディアに掲載するのか考えます。代表的なものとしては、観光地、イベント、お店などがあります。

まずは、その地域の魅力が何なのか考えましょう。例えば、「この地域には全国的に珍しいお祭りがある」、「自然が豊かで子育てしやすい環境がある」、「魚介類や農産物に恵まれ美味しい飲食店がたくさんある」といったように積極的に魅力を探して、それを伝えるサイトを作るのが良いでしょう。地域の魅力を継続的に発信していれば、地元の方からの印象も良くなり、今後の仕事につながるかもしれません。

自分が所有するサイトではなく、誰かからの依頼でローカルメディアを制作する場合は、当然ながら目的を確認します。例えば、「観光客を増やしたい」という目的であれば観光地やイベントなどを掲載するでしょうし、「移住者を増やしたい」のであれば生活環境や移住に関する制度などを掲載します。

観光、移住、歴史、文化など掲載する内容が決まったら、そのテーマでどれくらいの数の記事を書けそうか推測します。例えば移住をテーマにしたローカルメディアであれば、スーパーや病院などの生活環境についての記事が10記事、移住に関する制度の記事が5記事、先輩移住者のインタビューの記事が15記事といった感じです。

新しいドメインでサイトを制作する場合、記事の数が少ないうちはアクセス数がほとんどありません。そのテーマで書ける記事の上限が10とか20記事くらいしかないと、全ての記事を書いてサイトが完成しても、結局アクセス数が伸びずに終わってしまう可能性があります。

ブランディング

  • サイト名
    サイトのテーマに合わせたオリジナルな名称を考えましょう。既に存在するサイト名を付けてしまうと、サイト名で検索したときに最初に表示されない可能性があります。サイト名によっては、副題を付けるのがおすすめです。例えば、移住をテーマにしているローカルメディアで「海景色」というサイト名を付けたとします。これだけでは移住のサイトであることが分かりません。そのため、「海景色 - 〇〇県△△町の移住サイト」といった副題をヘッダーや検索結果のタイトルなどに付けるのです。
  • デザイン
    写真を多用するのか、イラストを使うのか、メインの色はどうするのか、キャラクターを使うのかといったデザインを検討します。記事のページでは1カラムにするのか2カラムにするのか、2カラムの場合にはサイドバーに何の情報を掲載するのかといったことも検討します。
  • ロゴ
    ロゴやファビコンを制作する場合には、どのようなデザインにするのか検討します。自分で作れないときは、「ココナラ」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングで制作を依頼できます。

技術的な構成

  • サーバー
    予算、使いやすさ、スピード、容量、サポート体制などの観点から目的に合ったものを探します。
  • ドメイン
    予算、ブランディング、信用性、過去の使用履歴、多言語対応などの観点から目的に合ったものを探します。過去に怪しいサイトで使われていないか必ず使用履歴を調べましょう。また、多言語化する場合には、「.jp」といった国別コードドメインを取得するのか、「.com」といったジェネリックドメインが良いのか考えましょう。
  • CMS
    予算、使いやすさ、サポートの体制などの観点から目的に合ったものを探します。現在であれば、無料で機能が豊富なWordPressが便利です。インターネット上には情報が溢れているので、分からないことがあっても調べやすいです。依頼を受けてローカルメディアを制作する場合、ホームページビルダーといった有料ソフトで作ってしまうと、将来的にそのソフトが入っている端末がなくなったときに更新できなくなるので注意が必要です。

リニューアルの場合には、既存のサイトの問題点を分析して改善を行います。例えば、スピードが遅いのであれば今よりも速度に定評のあるサーバーに変えたり、HTMLの静的なサイトで作られていて更新が不便なのであればWordPressに変えたりします。

多言語対応

ローカルメディアを多言語対応するのか考えます。

インバウンドという言葉をニュースで耳にするようになり、短絡的にサイトの多言語化を推奨する人がいます。しかし、日本人がメインターゲットで現状日本人に対して情報発信が足りていないのであれば、まずは日本語のコンテンツを充実させるのが先になると思います。本格的な多言語対応をするには、翻訳の費用がかかるかもしれませんし、多言語対応のサイトを作るための知識も求められます。今すぐに他言語対応が本当に必要なのか検討してください。

収益化

ローカルメディアで収益を得るのかどうか、収益を得る場合にはやり方を考えます。

自分が住んでいる地域の魅力を全国に伝えたいという想いから、収益を得ずに趣味でローカルメディアを運用することはとても素敵だと思います。ただし、無料のブログサービスを使わなければサーバーやドメイン代はかかるし、収益を得ないで続けることの負担は大きいです。

ローカルメディアで収益を得ることは決して悪いことではなく、むしろ当然のことです。収益があるからこそ更新を続けるモチベーションになり、さらに魅力的なローカルメディアにつながります。どうしたら稼げるのか積極的に考えましょう。

ちなみに、収益化の方法は以下の記事も参考にしてください。

制作

設計が終わったら、サーバーやドメインを契約してサイトの制作を始めます。

やることはローカルメディアだからといって変わりません。通常のサイト制作と同じように、スマホ対応、SNSの連携、ユーザビリティ、常時SSL、ページ速度などを考慮しながらサイトを作ります。

サイトをリニューアルする場合には、古いドメイン・URLから新しいサイトへ可能な限り301リダイレクトをしましょう。リダイレクトをすることで、アクセス数を維持できます。

リダイレクトのやり方は以下の記事をお読みください。

取材

ローカルメディアを制作するにあたって特別必要になる作業は取材です。なぜなら、都会であれば取材をしなくてもインターネット上の情報を探して記事を書くことはできますが、田舎の情報はインターネットを探しても見つかりにくいからです。そのため、きちんと取材をして情報を掘り起こすのです。

とはいっても、取材を今までしたことがない人は戸惑うと思います。そのため、最初は取材をしなくても書ける記事から始めましょう。例えば、観光地の記事であれば、自分で実際に訪れて写真を撮影し、感想や交通アクセス、周辺のスポットなどを書くことができます。取材をすればもっと質の高い記事を書けるでしょうが、取材をしなくてもそこそこのレベルの記事は書けるはずです。

慣れてきたら、事前に準備をして取材に挑戦してみましょう。取材のやり方は以下の記事をお読みください。

写真撮影

写真は当然ながら重要ですが、全てをプロカメラマンに頼むとコストがかかります。基本的には自分で撮影して、トップページに掲載する写真など重要な部分だけプロに依頼する方法もあります。

私はプロカメラマンではありませんが、全ての写真を自分で撮影していました。田舎はプロカメラマンが多くはないので、ローカルメディアやSNSで私の写真を見た人から写真撮影を依頼されることが度々ありました。私のように素人であっても、田舎であれば仕事につながる可能性があります。

私は一眼レフカメラを使っていましたが、現在はスマホでも高画質な写真を撮影できる時代です。注意することは、被写体にピントが合っていること、手ぶれしていないこと、意図しない人の顔や車のナンバーなどが写りこんでいないことなどがあります。これらに気をつければ、一眼レフでもスマホでもそれなりに良い写真は撮れると思います。

写真を撮影したら、可能であればフォトショップなどを使って多少の加工を行う方が良いと思います。もちろん加工のやり過ぎは禁物です。あくまで現実に近づけるように色や明るさなどを修正します。例えば、撮影した日が曇りで写真が暗くなっているのであれば、明るさを加えます。

余裕がある人は、写真だけではなく、動画を撮影するのがベストです。動画であればYoutubeも活用しながら集客にも使えます。

記事の作成

取材や写真撮影が終わったら、それらをもとに記事を書きます。

なるべく分かりやすい文章で、必要な情報を網羅的に書きましょう。取材をきちんとしておけば、専門性は自然と確保できていると思います。そして、個々の記事ができたら、必要に応じてそれらをまとめる記事を作ります。例えば、飲食店の情報を掲載するローカルメディアであれば、「観光客におすすめ!特産品のマグロを存分に味わえる名店の一覧」といったまとめ記事を書いても良いでしょう。

様々なローカルメディアを見ると、写真が非常に小さいサイトを見かけます。ローアルメディアにとって写真は非常に重要な要素です。魅力的な写真があれば、観光地に行ってみようとか、移住してみようというきっかけになります。

せっかく良い写真を撮っても、掲載するときに小さくしてしまったり、元サイズよりも拡大して画質が劣化してしまったりと、ミスをしたら台無しです。ページの表示速度も気にしながら、大きくて画質の良い写真を掲載しましょう。

画像の画質を上げる方法は以下の記事で紹介しています。

集客

集客のやり方も通常のブログと変わりません。狙っている検索キーワードを含める、画像のalt属性を書くといった基礎的なSEO対策を行うことは当然として、良質な記事を増やしてサイトの価値を高めます。GoogleアナリティクスやGoogle Search Consoleなどのツールを活用しながらアクセス数や検索順位などを調べ、必要に応じて過去に書いた記事のリライトも行います。

近年はSEOでの集客が難しくなっていることから、ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなどのSNSは必ず利用した方が良いです。田舎の綺麗な風景や珍しいお祭りなど、ローアルメディアに掲載するような写真は拡散される可能性が高いことから、積極的に活用しましょう。私の場合も毎回結構な数のいいねやリツイート(シェア)があり、最高では一つの投稿で千回近く拡散されました。

田舎の情報はとにかくインターネット上に出ません。実際に、私以外に誰もツイッターで告知していないイベントがありました。

感覚的には、田舎の人たちはツイッターやインスタグラムよりも、フェイスブックを使う傾向があるように思います。しかし、地域外の人たちを呼び込むには拡散力の強いツイッターの方が効果的です。そのため、ローカルメディアでイベントの情報を掲載して、そこにSNSからリンクを張れば、サイトやイベントの集客につながるはずです。

私がリニューアルを担当したローカルメディアは、割合としては検索エンジンからの集客がほとんどでした。リニューアルする前のサイトは数年前にWeb制作会社が作ったものです。リニューアルしたサイトを公開してからアクセス数は右肩上がりに増え続け、結果としてはリニューアル前と比較して14倍くらいのアクセス数まで増えました。

田舎ということで私が作ったローカルメディアにしかない情報も多く、他のサイトからの被リンクやSNSからのリンクを多く獲得していたことも、アクセス数が増えた要因の一つだと思います。

運用

田舎のサイトの問題点は、昔にWeb制作会社に作ってもらい、その後は更新方法が分からずに放置されていることです。サイトは作ったら終わりではなく、古い情報は新しく更新することが大切です。

ローカルメディアを自分で運用するなら問題ありませんが、委託されてローカルメディアを作った場合、委託先の人がサイトを更新できるように指導を行い、さらにマニュアルを作るのが良いと思います。

もっと言えば、サイトの制作段階から、ITの知識が少なくても更新できるような仕組みを作るべきです。例えば、WordPressであれば項目ごとに説明を記載して、何を入力したら良いか分かるようにすることもやり方の一つです。また、記事の中に直接HTMLのタグを書くのではなく、ブロックエディターやカスタムフィールド、プラグインなどを使って簡単に情報を登録できるようにするのも良いでしょう。

その他の運用の注意点としては、観光地への行き方やイベントの日程など、お問い合わせフォームから送られた質問には丁寧に回答しましょう。こうした地道な努力が地元のPRにつながると思います。

まとめ

これまで、ローカルメディアの作り方について私なりの方法を紹介してきました。通常のブログとは異なり、取材や写真撮影の作業が多くなるところは大変ですが、その分やりがいはあります。全国の市町村には、とても素敵な場所なのにインターネット上でのPRが足りていないケースが少なくないと思います。それを改善する方法の一つとして、ローカルメディアの制作を考えてみてください。

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